白内障手術を受けるベストなタイミングはいつ?見逃してはいけない5つのサイン

白内障手術に「決まった年齢」はある?
白内障は加齢に伴って誰もが発症する可能性のある目の病気であるため、「何歳になったら手術を受けるべきなのだろうか」と疑問に思う方は非常に多くいらっしゃいます。
結論から申し上げますと、白内障手術に「決まった年齢」というものはありません。
手術のタイミングは「年齢」ではなく「生活への支障度」
「白内障手術はもっと高齢になってから受けるものだ」「完全に視力が落ちて、見えなくなるギリギリまで我慢した方がいい」と考える方がいらっしゃいますが、実はこれは一昔前の認識です。
現代における白内障手術の最も適切なタイミングは、「患者さまご自身が、日常生活に見えづらさや不便を感じた時」です。
視力検査の数値がそれほど悪くなくても、以下のように「見え方の質(QOL=生活の質)」が低下していると感じた時が、手術を検討する目安と言えます。
白内障手術と聞くと70代以上の高齢者が受けるイメージがあるかもしれませんが、近年は50代・60代といった比較的早い段階で手術を決断される方が増えてきています。 その背景には、主に以下の3つの理由があります。 〇老眼も同時に治療できる「多焦点眼内レンズ」の普及 最近の白内障手術では、ピントが1つの距離にしか合わない「単焦点眼内レンズ」だけでなく、遠くと近くの両方にピントが合う「多焦点眼内レンズ」を選択できるようになりました。 これにより、濁りを取り除くと同時に老眼の治療も可能になります。 「白内障の手術を機に、老眼鏡を手放して快適に生活したい」という目的で、早期に手術を受ける方が増えています。 〇アクティブなライフスタイルの多様化 50代・60代は現役でバリバリとお仕事をされていたり、スポーツや旅行などの趣味をアクティブに楽しまれる世代です。 見え方のストレスはパフォーマンスの低下や事故のリスクに直結するため、「少しでも不便を感じたら早めに視界をクリアにして、毎日を楽しみたい」と考える方が多くなっています。 〇日帰り手術の安全性向上と負担の軽減 医療技術や機器の飛躍的な進歩により、現在の手術は目への負担が極めて少なく、10〜15分程度の日帰りで行えるようになりました。 長期の入院やお休みを取る必要がないため、働き盛りの忙しい世代でも負担を抑えて手術を受けやすくなっています。 「まだ若いから早いかもしれない」「ただの老眼だと思っていた」と放置してしまうと、知らず知らずのうちに症状が進行してしまうことがあります。 少しでも見え方に違和感がある場合は、まずはお気軽に当院へご相談ください。50代・60代で早期に手術を受ける方が増えている理由
【セルフチェック】白内障手術に踏み切る具体的な5つのサイン
白内障は数年かけてゆっくりと進行するため、ご自身では見え方の悪化に慣れてしまい気づきにくいという特徴があります。「まだ大丈夫」と思っていても、実はすでに日常生活に支障が出ているケースも少なくありません。
ここでは、手術を検討するべき具体的な5つのサインをご紹介します。ご自身の状態に当てはまるものがないか、ぜひセルフチェックしてみてください。
サイン1:日常生活に不便を感じるようになった時
新聞やスマートフォンの文字がかすんで読みにくくなった、少し本を読んだだけでひどく目が疲れるといった症状は、白内障の代表的なサインです。
また、「料理中に手元が見えにくくて包丁を使うのが怖い」「部屋のホコリや汚れが見えにくく、掃除がしづらくなった」など、家事の効率が落ちてきたと感じる場合も、視界全体のコントラスト(明暗の差)が低下している証拠です。
日々の生活でストレスや疲れを感じる場面が増えたら、我慢せずに手術を検討する時期と言えます。
白内障が進行すると、距離感が掴みにくくなったり、標識や歩行者がぼやけて見えたりするため、車の運転が非常に危険になります。 普通自動車の運転免許を更新するためには、「両眼で0.7以上、かつ片眼でそれぞれ0.3以上」という視力の基準を満たす必要があります。 白内障が原因で視力がこの基準を下回っている場合、せっかく更新に行っても視力検査で落ちてしまいます。 「次回の更新が通るか不安」「最近、運転するのが少し怖い」と感じた時は、免許の更新時期が迫る前に余裕を持ってご相談ください。サイン2:車の運転が怖い・運転免許の更新が近づいた時
「最近見えにくいから」と、新しくメガネを作り直す方は多くいらっしゃいます。 しかし、視界のぼやけの原因が「目のピント調節」ではなく「水晶体(目の中のレンズ)自体の濁り」にある場合、どれだけ精度の高いメガネを作り直しても見え方は改善しません。 メガネを新調してもスッキリ見えない、見えにくくて何度もメガネを作り直しているといった場合は、白内障が進行している可能性もあるため、新しいメガネを買う前に詳しい検査を受けましょう。サイン3:老眼鏡やメガネを作り直しても見え方が改善しない時
白内障になると、濁った水晶体の中で光が乱反射を起こし、少しの光でも極端にまぶしく感じるようになります。 特に、夜間の運転中に対向車のヘッドライトを異常にまぶしく感じたり、夕方の西日で視界が白く飛んでしまったりする場合は注意が必要です。 このようなまぶしさは視力検査の数値だけでは測りにくいため、ご自身が強いまぶしさを感じて生活に不便が生じているのであれば、十分な手術のタイミングとなります。サイン4:対向車のライトや西日を「異常にまぶしい」と感じる時
ご自身では「生活に困っていないからまだ大丈夫」と思っていても、眼科医の客観的な診察によって「水晶体がかなり硬くなっている(進行している)」と診断されるケースがあります。 白内障は進行して水晶体が硬くなりすぎると、手術で濁りを砕いて取り除く作業が難しくなります。その結果、目への負担が大きくなり、合併症のリスクが上がってしまうのです。 白内障の進行を指摘された場合は、手遅れになって手術の難易度が上がる前に、安全に治療ができるタイミングで決断することが大切です。サイン5:眼科の定期検診で「進行している」と言われた時
白内障の手術を「まだ早い」「怖い」と先延ばしにするデメリット
目の手術と聞くと、「痛そう」「もし失敗したらどうしよう」と怖くなるのは当然のお気持ちです。
しかし、白内障は目薬などで進行を遅らせることはできても、自然に元の透明な状態へ戻ることはありません。
「まだ見えているから」「痛くないから」と手術を先延ばしにすることには、実は目だけでなく全身に関わる大きなリスクが潜んでいます。
進行しすぎると水晶体が硬くなり、手術の難易度や合併症リスクが上がる
白内障は進行すればするほど、目の中の水晶体が石のようにカチカチに硬くなっていきます。
初期〜中期の状態であれば、濁った水晶体を超音波で簡単に砕いて吸い出すことができますが、進行しすぎた硬い白内障(成熟白内障・過熟白内障)の場合、目を支える組織に負担がかかり、手術のリスクが跳ね上がってしまうのです。
また、日帰り手術では対応できなくなったり、合併症のリスクが高まったりするため、適切な時期(手遅れになる前)での手術が大切です。
白内障による視力低下により、段差や影が見えにくくなることで、日常生活の思わぬケガや事故に直結します。 例えば、階段やちょっとした段差が見えづらく転倒し、大腿骨などを骨折してしまうケースです。 ご高齢の方の場合、骨折をきっかけにそのまま車いす生活や寝たきりになってしまう危険性も少なくありません。 また、視野がかすんだ状態や、対向車のライトが異常にまぶしく感じる状態での車の運転は、重大な交通事故を引き起こす原因になります。視力低下による転倒・骨折・交通事故のリスク
白内障が進行すると、濁った水晶体は徐々に分厚く、パンパンに膨らんでいきます。 この膨らんだ水晶体が目の中の液体の流れ(房水)を塞いでしまうと、眼圧(目の硬さ)が急激に上昇する「急性緑内障発作」を引き起こすことがあります。 急性緑内障発作が起きると、激しい目の痛みや頭痛、吐き気に襲われ、放置すれば短期間で視力に大きな影響を及ぼすことがある病気です。 白内障手術を受けて分厚い水晶体を薄い人工レンズに入れ替えることは、この発作を未然に防ぐ予防につながる場合があります。急性緑内障発作の引き金になる危険性
人間は、外界から得る情報の約80〜90%を「目」から取り入れていると言われています。白内障によって視覚からの情報量が減ると、脳への刺激が激減し、認知機能の低下(認知症)を招きやすくなることが近年の研究でわかっています。 また、見えにくいことで外出や趣味が億劫になり、引きこもりがちになってしまうことも認知症を進行させる要因です。 視界をクリアに保つことは、単に「目が見えるようになる」だけでなく、生涯にわたって脳と心を若々しく、健やかに保つためにも非常に重要なのです。視力低下と認知症進行の関連性について
新倉敷きむら眼科の「日帰り白内障手術」でクリアな視界を取り戻しませんか
「目の手術」と聞くとどうしても身構えてしまうかもしれませんが、現代の白内障手術は安全性も高く、日本国内で年間100万件以上行われている非常に身近な治療です。新倉敷きむら眼科では、患者さまの不安な気持ちにしっかりと寄り添い、術前の丁寧なご説明から術後のケアまで、安心して任せていただける体制を整えています。
痛みや負担を最小限に抑えた、安心の日帰り手術
当院の白内障手術は、目薬タイプの麻酔(点眼麻酔)を使用するため、注射のチクッとした痛みもなく、手術中の痛みもほとんどありません。
手術自体も通常10〜15分程度という非常に短い時間で終了します。
また、数ミリの極小切開で濁りを取り除くため、体への負担を抑えた手術が可能です。
そのため入院の必要はなく、手術が終わったその日のうちにご帰宅いただけます。
お仕事や家事でお忙しい方でも、長期間お休みをとることなく、早期に日常生活へ復帰していただくことが可能です。
白内障手術において最も重要な選択のひとつが、濁った水晶体の代わりに入れる「眼内レンズ」選びです。 このレンズによって、術後の見え方や生活の快適さが大きく変わります。 当院では、1つの距離にピントが合う保険適用の「単焦点眼内レンズ」はもちろん、遠くから手元まで複数にピントが合い、老眼鏡を使う頻度を減らすことができる「多焦点眼内レンズ」も取り扱っております。 「趣味のゴルフで遠くのボールをはっきり見たい」「パソコン作業や裁縫を裸眼で快適に楽しみたい」「夜間の車の運転を安全にしたい」など、患者さまお一人おひとりのご職業やライフスタイルをじっくりとお伺いし、患者さまに合ったレンズをご提案いたします。 少しでも見え方に違和感がある方、手術の時期で迷われている方は、進行しすぎる前にぜひ一度当院へご相談ください。ライフスタイルに合わせた眼内レンズのご提案
白内障手術の時期に関するよくある質問(Q&A)
Q. 仕事が忙しいのですが、手術後はすぐに復帰できますか?
A. デスクワークなどの軽いお仕事であれば、多くの場合、手術の翌日または数日後から復帰が可能です。
日帰り白内障手術は目へのダメージが非常に少なく、回復が早いため、長期間お仕事を休む必要はありません。
ただし、目にホコリやゴミが入りやすい環境での作業、重いものを持ち上げる重労働、汗をかくような激しい運動などは、術後の感染症や合併症を防ぐために1〜2週間程度お控えいただく必要があります。
患者さまのお仕事内容やライフスタイルに合わせて、具体的な復帰のタイミングや注意点をアドバイスいたしますので、事前にお気軽にご相談ください。
A. はい、ご年齢を理由に白内障手術が受けられないということはありません。 白内障手術は、目薬による麻酔(点眼麻酔)で行い、手術時間も10〜15分程度と短いため、お体への負担が非常に少ないのが特徴です。 実際に、80代や90代の多くの方が日帰り手術を受けられ、クリアな視界を取り戻して活発な毎日を過ごされています。 ただし、手術中にご自身で安静を保つことが難しい場合や、重篤な全身疾患がある場合は、安全を最優先に慎重に判断させていただきます。 ご高齢だからと諦めず、まずは目の状態を確認させてください。Q. 高齢(80代・90代)でも白内障手術は受けられますか?
A. 当院では患者さまの安全を第一に考え、両目を同じ日に手術することは行っておりません。 一番の理由は、万が一の術後感染症などのリスクを最小限に抑えるためです。 また、先に手術をした目の見え方や回復の経過をしっかりと確認したうえで、もう片方の目の手術をより安全かつ正確に行うという大切な目的もあります。 そのため、数日から1週間程度の間隔を空けて片目ずつ手術をご案内しております。 「仕事の休みが取りづらい」「家族の送迎のスケジュールを合わせたい」といったご不安がある場合は、できる限り通院のご負担が少なくなるよう日程を調整いたしますので、事前の診察時に遠慮なくご相談ください。Q. 両目を同じ日に手術することは可能ですか?
見え方に違和感があれば、進行しすぎる前にご相談を
白内障は、加齢とともに誰にでも起こる病気です。
だからこそ「まだ大丈夫」「ただの老化だから」と自己判断してしまい、気づかないうちに症状が進行してしまうことが少なくありません。
手術を受ける適切なタイミングは、年齢や視力の数値ではなく、「あなたが今の見え方に不便を感じているかどうか」です。
進行しすぎて水晶体が硬くなると、手術の難易度が上がり、お体への負担も大きくなってしまいます。
「新聞が読みにくくなった」「車の運転が怖い」「まぶしくて疲れやすい」といったサインに気づいたら、決して無理をして我慢せず、早めに当院へご相談ください。
丁寧な説明と、痛みに配慮した安心の「日帰り白内障手術」で、再び明るく快適な視界を取り戻すお手伝いをさせていただきます。
- 監修医情報
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きむら眼科 院長
木村 大作 医師
